私の書斎 2

棚のデザインは難しくて、存在を主張してはいけない家具の一つだと思っている。だけど存在感はあってほしい。ニューヨークで見上げたミース・ファン・デル・ローエのシーグラム・ビルディングのように、静かで整然としていて環境に調和していながら存在感のある棚が好きだ。下段から大きくて重い本、中段はA4サイズ大の本、上段に文庫本のサイズ順に置かれることは自然の摂理だから素直にそれに従った。倉俣史朗の「64 Book Shelves」がいつも頭の中にある。窓の縁までという高さ制限と本のサイズの制限によって板厚や棚板間の寸法は自然に割り出された。

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